前書き

ひとつ ひとつ
モノのカタチが違うように

ひとり ひとふり
同じモノはひとつとして無い

個性 個体差 それは十色

あちらは ほのかに暖かかったり
こちらは さやかに色付いていたり
同じモノはひとつとして無い

それは、例えばそう
手元の一編のように

きみがためにモノがカタル


ここは 武蔵国遠野隊 収蔵庫
二ノ蔵 書庫 弐番館
古びた紙と インキの匂いを
かすかに感じる本丸


きみの唯ひとつに出会えますように